よくあるご質問 - 耳や難聴について

聴力が低下した人は日本にどれぐらいいるのですか?

現在日本では、聴力が低下している人は、約2,000万人(人口の約15%)といわれ、高齢化とともにその数は増加すると推察されています。(日本補聴器工業会による)
聴力低下の主な原因は加齢であるといわれていますが、日本の推定難聴者のうち、自分の聴力の低下に気付いている人は、ほぼ半数(約53%)という数字もあります。

聴力低下の最も一般的な原因は何ですか?

聴力の低下は、様々な要因とあらゆる年齢で起こりますが、原因の90%以上は、加齢によるものか、職場などで長時間大きな音にさらされていたことによるものです。
また、耳に耳垢が過剰にたまっていたり、異物が入っていたりする場合にも、聴力低下は生じます。
この場合には、耳鼻科で耳垢などを取り除くことによって、聴力が元に戻ることがあります。

年齢を重ねるごとに聴力が低下することはありますか?

視力と同じように、聴力も年齢とともに低下していきます。これは多くの方にあてはまる自然な現象です。
日常生活に不便を感じる場合には、補聴器のご利用をおすすめします。

テレビの音が聞こえづらいのですが、どうしたらいいですか?

テレビの音が聞こえづらくなり、聴力の低下に気付かれる方は多いようです。

ニュース番組など、アナウンサーが一人で話すようなものは比較的聞き取りやすいといわれていますが、
同時に何人もが話すバラエティー番組や大きなBGMが流れている場合、聞きたい言葉を拾いづらくなることがあります。
元々テレビの音は、聞き取りと言葉の理解に個人差が生じやすいうえ、聞こえてくる音自体が人間の自然な声ではありません。
両耳に補聴器をしてみるなど、何らかの工夫が必要になるでしょう。
まずは、お近くのブルームへご相談ください。

会議や居酒屋のような複数の人が話す場所では、聞こえづらいのですが、どうしたらいいですか?

大勢の人の中での会話は、通常でも聞き取りにくいものですが、騒がしい場所で誰が何を話しているのかを理解するには、音の方向感覚が重要になります。
話す方がいる方向や距離は、左右の耳を使って確認しているのですが、聴力が低下していたり片耳の聞こえが悪いとこの方向感覚がつかみにくいために、大勢の人の中で話し声を聞き分けることは難しくなります。
このような場合には、補聴器を両耳に装用することをおすすめします。
左右の耳が聞こえを補い合い、方向感覚のバランスを崩すことなく、補聴効果を上げることができます。

聴力が低下するとどういう聞こえ方になるのですか?

加齢による聴力低下は、一般的に高い音から聞こえにくくなると言われています。
高い音が聞き取りにくくなると、話し声の子音が聞き分けられなくなってきて、聞き間違いが多くなります。
いわゆる"声は聞こえるけれど、何を言っているのかがわからない"という現象です。

 聴力が低下するということは、単に小さな音が聞こえにくくなるというだけではなく、人の話し声を聞き取ることが難しくなるということなのです。

聴力の低下を防ぐ方法はあるのですか?

加齢による聴力の低下は誰にでも起こる可能性があり、こうすれば難聴にならないという方法はありませんが、日頃から耳を労わり、ケアすることは大切です。
日本補聴器工業会によると、聞こえのためにいいポイントは以下の通りです。

1. うるさい環境(大きな音のするところ)に長時間居ないこと
2. 年に1 回は健康診断などで、きこえに関する定期検診を受けること
3. 疲労や精神的ストレスなどをできるだけためないこと
4. 適度な運動を心掛けること
5. 睡眠をしっかりとること
6. ビタミン、ミネラルを多く含むバランスの良い食生活を続けること
7. 高血糖、高血圧に注意すること
8. 人と楽しく会話(コミュニケーション)すること

難聴は他の病気にも関係しますか?

難聴は、様々な病気との関連性が報告されています。
例えば、聴力の低下によって、音や声、言葉が聞き取れない、つまり外部から入ってくる情報が極端に少ないという状況が長く続くと、脳への刺激が減り、精神活動が抑えられてしまうため、認知症になる可能性が出てきてしまうというものです。

また、聴力が低下した人は、低下がみられない人に比べ、約3倍も「うつ」になりやすいという研究データも発表されています。
聴力の低下をそのまま放置することは大きな問題になる可能性があります。